2004年7月の「福井豪雨」では、河川の氾濫などの被害が相次ぎ4人が死亡、1人が行方不明となりました。

国土交通省などは梅雨や台風の時期を前に、毎年、訓練を行っていて、ことしは福井市などを流れる九頭竜川が大雨で氾濫したという想定で、警察と消防、それに住民など、およそ1000人が参加しました。

はじめに、消防団員が堤防から漏れ始めた水を止めるため、土のうを作って積み上げる方法を学びました。

そのあと、堤防の一部が決壊したとして、浸水した住宅に閉じ込められた人を担架で運び出したり、土砂に埋まった車から助け出したりしていました。

参加者たちは、真剣な表情で救助の手順を一つ一つ確認していました。

会場には、猛烈な雨を再現できる車両や、浸水した道路の歩行体験ができるコーナーが設けられ、家族連れなどが水害のおそろしさを体感していました。

福井市の40代の女性は「福井でもいつ災害が起きるか分からないので備えたい」と話していました。

福井河川国道事務所の伊藤大司副所長は「『福井豪雨』の当時のことを知る人は、少なくなっている。訓練を繰り返し行って、救助の技術や経験を継承していきたい」と話していました。

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